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脂肪酸のこと

■ その油には、どんな種類の「脂肪酸」がどんな割合で含まれているか ■
油脂にはどれも、基本的に3つの「脂肪酸」の分子にひとつの「グリセリン」の分子が結びついてます。油と苛性ソーダを混ぜ合わせると、油のなかの脂肪酸が苛性ソーダと結びついて石けんになり、タネのなかには自然にグリセリンが含まれることになるわけです。このグリセリンは保湿成分であると同時に、洗浄成分でもあります。

脂肪酸の種類は、全部で300種類以上あるといわれています。石けんの材料の油がどんな脂肪酸でできているかで、出来上がりの石けんの肌への働きも、泡の特徴も、硬さも違ってきます。ここでは、石けんを作るときに重要な意味を持つ10種類の脂肪酸を取り上げてみました。

■ カプリル酸、カプリン酸

ココナッツオイル(やし油)とパームカーネルオイル(パーム核油)に含まれる脂肪酸です。これらの脂肪酸は、洗浄力がないうえに、皮膚に対して刺激性があり、「飽和脂肪酸」であるにもかかわらず、水と反応して安定性が悪くなるため、全体の20%以内の配合におさえる注意が必要です。

■ ラウリン酸

ココナッツオイル(やし油)とパームカーネルオイル(パーム核油)の主要な脂肪酸です。 ラウリン酸は起泡性が大きく、大きな泡をすばやくたくさん立てる石けんを作るときには 欠かせない脂肪酸です。 冷水でも洗浄力を発揮しながら、比較的溶けくずれの少ない、硬い石けんを作ります。
また、酸化しにくい「飽和脂肪酸」であるため、いたみにくい石けんになります。
肌に対してやさしい脂肪酸ではありませんが、泡と硬さと酸化安定性を求めるなら、 石けんには欠かせない脂肪酸であるといえます。

■ ミリスチン酸

ココナッツオイル(やし油)、パームカーネルオイル(パーム核油)、ラード(豚油)やバター(乳脂)に多く含まれています。
この脂肪酸も大きな起泡性があり、ラウリン酸に比べて長持ちするきめの細かい泡が立つので泡立ちの為にはとても有用です。温水での洗浄力はラウリン酸より上ですが皮膚に対しては、よりマイルドに働きます。融点が55度とラウリン酸より高いので、さらに溶けくずれのしにくい硬い石けんになります。これも「飽和脂肪酸」なので、酸化安定性もあります。

■ パルミチン酸

パームオイルや蜜蝋、ココアバター、動物性油脂の多くにたくさん含まれています。
脂肪酸自体の融点が60度以上なので、冷水では溶けにくく、洗浄力を発揮しにくいですが、温水ではしっかりと洗浄力が出ます。泡立ちはよくありませんが、いったん立った泡は持続して安定しています。
非常に硬い石けんを作り、「飽和脂肪酸」であるため酸化安定性もあります。パルミチン酸は皮脂腺の増殖を妨げるという報告もあり、皮膚にとって特に良い脂肪酸ではありませんが、硬く長持ちをする石けんを作るときに役立ちます。

■ パルミトレイン酸

マカデミアナッツオイル、ヘーゼルナッツオイル、ミンクオイル、馬油(特に頸部)のなかに多く含まれています。人の皮脂のなかには10%以上あるという脂肪酸で、
皮膚の再生に大きな役割をはたしていますが、30歳を過ぎると加齢とともに減っていくため、皮膚の老化に関係していると考えられます。皮膚に湿疹などの障害がある場合には、年齢にかかわらず補うことで皮膚組織の再生を助けることになります。
肌への効用を考えるときに、重要な脂肪酸のひとつです。
「不飽和脂肪酸」ですので、飽和脂肪酸と比べると酸化安定性に劣りますが、リノール酸やリノレン酸に比べると安定しています。

■ ステアリン酸

ココアバター、シアバター、マンゴバターのなかに特に多く含まれており、動物性油脂のなかにも比較的多くあります。脂肪酸の融点は70度と高く、冷水には非常に溶けにくく、温水でもくずれにくい石けんを作ります。
石けんにあまり多く配合しすぎると、硬いけれどもろく割れ易い石けんになります。飽和脂肪酸なので、酸化安定性にすぐれています。泡立ちはよくありませんが、
いったん立った泡には持続性があります。

■ オレイン酸

オリーブオイル、カメリアオイル(椿油)に特に多く含まれ、その他多のナッツ系のオイル、品種掛け合わせによる新種のハイオレック系の植物油(キャノーラ油、ハイオレックひまわり油、ハイオレック紅花油)などにもたくさん含まれています。
石けんにしたときに肌に対してとてもマイルドに働く脂肪酸です。洗いあがりの肌のうるおいと、すべすべとした感触のもとです。不飽和脂肪酸のなかでは酸化安定性が高いため、昔からオレイン酸を多く含んだ植物油は化粧用オイルやサンタンオイル、整髪油としてよく使われてきました。
石鹸として出来上がったときには硬く仕上がるのですが、使うと溶けくずれのしやすい石鹸になります。そのかわり冷水でもとても洗浄力に優れた石鹸になります。
泡の立ちにくい石鹸になりますが、いったん立った泡は持続性があります。

■ リノール酸

新種でない従来のひまわり油、紅花油、グレープシードオイル、コーン油、小麦胚芽油、イブニングプリムローズオイル(月見草オイル)などに多く含まれています。
リノール酸はリノレン酸とともに必須脂肪酸(体内で合成することができないため、外から補給しなくてはならない脂肪酸)のひとつです。皮膚の水分を保つ角質層のバリア機能と深く関わり、皮脂腺の増殖を助けるなど、皮膚にとってはとても重要な脂肪酸であることが、明らかになってきています。その為、化粧用の使用も増えてきています。ただし、オレイン酸と比べ酸化速度が10倍以上とされ、いたみやすいため、石けんにするときには使用量を抑えることや、保存管理に注意することが必要です。オレイン酸よりは泡立ちはよく、出来上がりの石けんはやわらかく溶けやすいです。洗い上がりは、よりさっぱりとしています。

■ リノレン酸

キャノーラ油、くるみ油、ククイナッツオイル、ローズヒップオイル、馬油、イブニングプリムローズオイル(月見草オイル)などに多く含まれています。
リノレン酸を多く含む油は、さらっとしていて乾燥がはやいため、湿潤性の皮膚の炎症をおさえる効果があります。なかでも、イブニングプリムローズオイル(月見草オイル)に含まれるγ-リノレン酸は、それが不足することがアトピー性皮膚炎の原因のひとつといわれ、皮膚の健康のために欠かせない必須脂肪酸です。
ただし、リノレン酸はリノール酸よりさらに酸化が速く、オレイン酸と比べ酸化速度が15倍〜25倍以上とされています。石けんに配合することによって、そのリノレン酸が大きな効果を持つ油もありますが、持ちのよい石けんにはなりませんので、保存の仕方と使用期間には細心の注意が必要です。オレイン酸より泡立ちのよいやわらかく溶けやすい石けんになり、洗い上がりは、軽くさっぱりとしています。

■ リシノール酸

キャスターオイル(ひまし油)に90%以上含まれる不飽和脂肪酸です。
持続性のある細かい泡を立たせますが、溶け崩れが激しく石鹸を柔らかくさせます。工業的にはひまし油の加水分解または鹸化によってこの脂肪酸を抽出しています。鎮痛剤や抗炎症剤としての効果があり、薬としても用いられています。
石鹸には10%前後配合することで、泡立ちの良いものができる為、シャンプー用には特に適しています。水分を引きつけやすい性質があるため、保湿力があります。